銀座院院長 竹村 和紀 インタビュー

より安全に、失敗や後悔せずに脂肪吸引を行なうために

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脂肪吸引においても科学的根拠に基づいた治療を

竹村院長が参考にされたデータについてご紹介いただけますか?

竹村ベイザー脂肪吸引に関する臨床試験ですね。Nagyらによる従来の脂肪吸引との比較試験があります10)。この試験では20人の患者で腕、背中、側腹部、大腿の計33部位に対する脂肪吸引を行なっています。
片側を従来型の脂肪吸引で、反対側をベイザー脂肪吸引で行なうという方法で、施術を受けた患者さんにはどちらがベイザー脂肪吸引で行なっているかは伝えずに行なう臨床研究(一重盲検化比較試験)です。

この研究結果では、皮膚の引き締め効果と出血量がベイザー脂肪吸引の方が優れていることが示されました。皮膚の引き締め効果に関しては、術前に一辺5cmの二等辺三角形を施術部位に施し、その三角形の全周がどれだけ小さくなったかで比較しています。詳しい個々のデータの記載が無く詳細は不明ですが、術後6ヶ月の時点でベイザー脂肪吸引が17%の引き締め効果であるのに対し、従来の脂肪吸引では11%の引き締め効果(p = 0.003)*でした(図2・3)。

また、出血量に関してはベイザー脂肪吸引が、吸引量100ccあたり11.2ccであるのに対し、従来の脂肪吸引が14ccという結果でその差(p = 0.019)*が出ています(図2)。
一方で、術後の患者様、そして手術を担当した医師の満足度は双方で差がなく、術後の経過(痛み、鈍痛、感覚異常、むくみなど)に関しても全く差はないという結果でした。

*統計の有意差では、p=0.05以下で有意差ありとされています。

  • 10)Nagy MW, Vanek PF Jr. A multicenter, prospective, randomized, single-blind, controlled clinical trial comparing VASER-assisted Lipoplasty and suction-assisted Lipoplasty. Plast Reconstr Surg. 2012 Apr;129(4):681e-689e. 

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