眼瞼下垂って何?

通常、眼瞼挙筋(目を開ける筋肉)が瞼板という軟骨を引っ張りあげることで目が開きます。この機能に障害があり目の開きが悪くなっている状態が眼瞼下垂といわれる状態です。

目を開ける機能が弱まっているため眉毛を上げることによって目が開きます。よって額にもシワが寄ってしまいます。
●眼瞼下垂は大きく2つのタイプに分けられます。
①先天性(生まれつき)

先天性では生まれつき目を開ける筋肉(眼瞼挙筋)の力が弱いため目の開きが悪い状態となっています。
②後天性

後天性では加齢やコンタクト、妊娠などの影響で眼瞼挙筋(目を開ける筋肉)の瞼板の付着部分が弱まり目を開けづらい状態となっております。
弱くなった付着部位を強化しなおすのが眼瞼下垂の手術となります。
一般的に美容外科で扱われる手術は後天性の眼瞼下垂となります。
眼瞼下垂の手術とは
眼瞼下垂の手術とは、生まれつき目の開きが悪かったり、加齢と共に目の開きが悪くなった方に、目を開ける筋肉(眼瞼挙筋)を縫い縮めて正常な目の開きに修正する手術です。
美容外科では患者様の希望の目に仕上げるために眼瞼下垂の手術を上記以外の場合にも応用して行われることが多いと言えます。
通常、二重になることでA点がB点まで持ち上がりの分だけ黒目が大きく見えるようになります。
目を開ける筋肉である眼瞼挙筋を縫い縮めることで(正しくは眼瞼挙筋の一部である挙筋瞼膜を縫い縮めます)図中A・B・Cの上下矢印⇔の分だけ更に黒目を大きく見せることができます。
黒目を大きくすることで目力も強くなります。
●美容外科では以下のような時に眼瞼下垂の手術を応用しております。
目力アップ
黒目を大きく見せることで目力をアップさせます。
【希望の施術:眼瞼下垂】
BEFORE
AFTER 術後1ヶ月目
BEFORE
AFTER術後1ヶ月目
②幅の広い二重
広い幅での二重でも眼瞼下垂の手術を応用すれば不可能が可能となります。
二重の幅はどこまで広く作れるかは個人様によって変わってきます。
骨格や個人様の目の開く力によっても、どこまで広く作れるかは変わってくるのです。骨格に無理がある場合はどうしようもありませんが、目の開きが弱くて広い幅の二重が難しい方は眼瞼下垂の手術を行うことで広い幅での二重が可能となります。

仮に通常の二重手術では②の幅が限界だとします。①の幅では、幅が広すぎて眠たく見えてしまう場合でも眼瞼下垂の手術を行えば可能になったりします。
③加齢による目の窪みを修正
加齢と共に窪んできた目の上を眼瞼下垂の手術で治せます。
通常の二重の仕組みはA点が上図のように引き込まれる事で、しっかり食い込み、くっきり二重になります。
加齢によって目の上が窪むと窪みの方に皮膚が持って行かれるためA点が十分に引き込まれなくなって浅い二重になり、黒目の分だけ見えなくなり眠そうに見えます。
このような症例に対し、眼瞼下垂の手術で眼瞼挙筋瞼膜を上図のように縫い縮めるとA点の食い込みが強くなり↑の方向に窪みを下から押し上げて窪みを改善してくれます。
施術例:加齢による目の窪みを修正
BEFORE
AFTER 術後1ヶ月目
BEFORE
AFTER 術後1ヶ月目
BEFORE
AFTER 術後1ヶ月目
眼瞼下垂の手術方法
切開して薄く伸びてしまった眼瞼挙筋を正常に固定し直す方法。
眼瞼下垂の特徴
目がパッチリ開くようになります。
ご注意いただきたいこと
微妙な調整が必要なので、術後稀に微調整が必要となることもあります。
眼瞼下垂の手術時間
90~100分位
眼瞼下垂の処置期間・アフターケア
手術当日
【ご来院】
- 患部の状態
- 瞼の上に黒色の糸がつきます。
※オプションで透明の糸に変更することも可能です。 - アフターケア
- 痛みに対しては、痛み止めでコントロールして下さい。
- 処方箋
- ・抗生剤 ・痛み止め ・点眼薬(炎症止め) ・軟膏
- 日常生活
- アイメイク以外は当日から可能です。(拭き取りメイク落としをご使用ください)
シャワーを浴びることができますが、入浴は抜糸の翌日からにしてください。 - 清 潔
- 入眠時は頭を高くして寝て頂く方が腫れの軽減になります。
- 注意点
- 痛みや熱感が強い場合には、目を濡らさないようにして冷やして下さい。
飲酒は1週間は控えめにしましょう
1日目
- 清 潔
- 水洗いの洗顔は可能です。
- 注意点
- 術後腫れのピークは1週間程度となり、徐々に引いていきます。
目の上に糸がついているのでこすったりしないように気を付けてください。
5日目
【ご来院】
抜糸
- 患部の状態
- 傷の状態も落ち着いてきます。
- 日常生活
- 運動は可能ですが徐々に行うようにしてください。
- 清 潔
- 抜糸後翌日から石鹸を用いた洗顔、入浴が可能となります。
抜糸後翌々日からアイメイクも可能です。
1ヶ月
【ご来院】
検診
- 患部の状態
- より自然な感じになります。
傷口の赤味も時間の経過と共に目立たなくなり、3か月でほぼ落ち着きます。
3ヶ月
【ご来院】
検診
- 患部の状態
- ほぼ完成となります。
眼瞼下垂のアドバイス
目の開きが悪いと肩がこったり、頭痛の原因にもなります。また、目が開きづらいため眉を上げて目を上げるため、額にもしわが入ってしまいます。 目の開きを改善するだけ上記のような症状まで改善します。