鼻プロテーゼの手術方法

どの程度高くしたいかを患者様に確認した上で、プロテーゼを患者様のお鼻の形にあわせて削っていきます。
鼻プロテーゼの手術はお鼻を操作している時間は5分~10分程度で、殆どの時間はプロテーゼをお鼻の形に合わせて削っている時間です。その為、患者様にとっても負担の少ない手術と言えます。
プロテーゼ挿入後は高さを患者様に確認して頂き、必要に応じてプロテーゼを削りなおし、希望の高さに合わせていきます。
鼻プロテーゼの特徴
鼻は顔の中心部なので少し鼻筋を通すだけでもグッと顔のバランスが良くなります。
ご注意いただきたいこと
術後は5日間~7日間程度の腫れがあります。
鼻プロテーゼの手術時間
40分~1時間程度
鼻プロテーゼの処置期間・アフターケア
手術当日
【ご来院】
- 患部の状態
- 出血を防ぐため、鼻栓(お薬のついた綿球)をしています。
プロテーゼ安定のため、鼻の上にテープが貼ってあります。腫れがあります。 - アフターケア
- 痛みに対しては痛み止めでコントロールして頂ける程度です。
- 処方箋
- ・抗生剤 ・痛み止め
- 清 潔
- テープ固定部分を避けて頂ければ、当日からメイク可能です。
ただし洗顔が出来ないのでふき取りのメイク落としで対応して頂きます。 - 日常生活
- 入眠時は頭を高くして寝て頂く方が腫れの軽減になります。
- 注意点
- 痛みや熱感が強い場合には、鼻を濡らさないように冷やしてください。
飲酒は1週間は控えめにしましょう。
1日目
手術翌日
- 患部の状態
- 鼻栓(お薬綿球)が取れます。
(傷口は右の鼻の中にあります。黒く見えるものが糸です) - 清 潔
- シャワーを浴びることができますが入浴は1週間控えてください。
テープ固定が濡れなければ水洗いの洗顔可能です。 - 日常生活
- 長時間のメガネのご使用、うつ伏せ寝、鼻を強く押さえることは1ヶ月間は避けて下さい。腫れの強い間はマスクの着用をお薦め致します。 傷口以外のメイクは可能です。
- 注意点
- 腫れは個人差がありますが、1週間ほどでほぼ落ち着いてきます。
内出血は個人差がありますが、1~2週間でほぼ落ち着いてきますので、ご安心ください。傷口が治っていく過程でかゆみが生じますが、掻いたりしないように気を付けてください。
3日目
- 患部の状態
- 鼻の上の固定のテープをはがします。
(必ず上から下方向へはがすようにしてください) - 清 潔
- 創部のメイクが可能となります。
洗顔時は傷口に石鹸が触れないように気を付けてください。
7~9日目
【ご来院】
抜糸
- ※吸収糸(オプション)の場合抜糸は不要。別途¥11,000(税込)
- 患部の状態
- 腫れは徐々に落ち着いてきます。
- 日常生活
- 運動は可能ですが徐々に行うようにしてください。
抜糸後翌日
- 日常生活
- 石鹸を用いた洗顔・入浴が可能です
1ヶ月
【ご来院】
検診
- 患部の状態
- 手術後の腫れもなくなり、より自然な感じとなりほぼ完成です。
プロテーゼについて
●プロテーゼとは?
人工軟骨のことで素材は医療用のシリコンでできています。
医療現場で人工血管などに使われている素材と同じもので、人体には無害ですのでご安心下さい。
●手術ポイント1
プロテーゼは鼻骨(鼻の骨)と骨膜(鼻の骨を覆っている膜)の間に挿入します。
これを骨膜下に挿入するといいます。
プロテーゼが骨膜上に挿入されてしまうと、術後もプロテーゼが安定せず、触れると動いてしまいます。他院の術後でプロテーゼが動く方を非常によく見かけます。
術前に担当医師にしっかり確認すべきでしょう。
●手術ポイント2
プロテーゼで鼻先を高くすることは絶対に避けましょう。
プロテーゼで鼻先を高くすると、鼻先に圧がかかるため数年すると鼻先の皮膚を突き破って飛び出てきます。
すでに挿入済みの方でも、鼻先を触って負荷がかかっている方は早期に抜去して入れ直しすることをお勧めします。

鼻先も高くしたい場合は、鼻先に圧がかからないように自身の軟骨を鼻先に移植をしたり、鼻尖修正などの手術を加えて鼻先を形成する必要があります。
実は、鼻尖修正を正確にできる技術のある医師は多くなく、安易にプロテーゼで鼻先を高くしてしまうクリニックもありますので注意が必要です。

L型プロテーゼとI型プロテーゼのメリット・デメリット

L型プロテーゼを使用するかI型プロテーゼを使用するかは、医師のこだわりの問題で、結果に差異はないといえます。
ただし、L型プロテーゼを使用する場合は、鼻先の部分を薄くして鼻先にテンション(張力)をかけないようにする必要があります。
左の図でL型プロテーゼとI型プロテーゼを比較して頂ければわかるかと思いますが、鼻根部を高くするだけならどちらでも差異はないといえます。
患者様が鼻先までを希望された場合はL型プロテーゼの先端に厚みを持たせて高くするのではなく、軟骨の移植や鼻尖修正の選択肢がでてくることになります。