目の下のたるみ取りとは
目の下のクマやたるみは、年齢以上に顔を老けて見える要因のひとつで、悩まれてカウンセリングに来院される方は多くいらっしゃいます。
目の下の治療は様々な治療法が宣伝されておりますが、永続的に改善する治療は限られています。
患者様も正しい知識をもった上で治療を選択し、ずっと満足いく改善にしていただきたいです。
結論から言うと、目の下のたるみクマの治療は、永続的にベストな改善を望むなら、ハムラ法といわれる手術以外ありません。
詳しくはこちらの動画をご覧ください。
(状態が軽度の場合、ヒアルロン酸注入で軽減する方法はございます。ヒアルロン酸によるクマ治療は下記をご参考ください。)
目の下のたるみに、ハムラ法が最適な理由
何故ハムラ法でないと完治出来ないのか?
正しく理解を深めるために、まずは目の下がどのような状態になっているのかを見ていきましょう。
上図を見ていくと分かるように、眼球の周りには脂肪が取り囲むように眼球を保護しております。その脂肪が重力の関係で年々下に落ちてきます。(パターン2)
30代、40代で目の下を気にされている患者様の多くは(パターン2)のように、突出してきた脂肪がたるみのように見えていたり、突出した脂肪の下が影になってクマに見えている事がほとんどです。これは、老化が早いとか、疲れているという訳では決してありません。脂肪の突出は骨格上の要素が大きく、脂肪が出てこない方は高齢になっても出てきません。
脂肪が出てこない方でも、ある程度高齢になると(パターン1)のように皮膚と筋肉は弛んできます。
(パターン3)は脂肪の突出もあり、皮膚、筋肉も弛んでいる状態で、(パターン1)と(パターン2)が合わさった状態となります。
パターン2
脂肪の突出により弛んで見えるケース
パターン3
軽度の脂肪の突出と皮膚、筋肉のたるみがあるケース
パターン2のように「突出した脂肪」に対しては、脂肪の構造を組み替えてフラットな状態を作り、
皮膚や筋肉のたるみに関しては、「余分な皮膚、筋肉の切除をする治療」が必要となります。
これらを全て解決出来る方法はハムラ法以外にはありません。
ハムラ法を説明するには、まず通常の目の下のたるみ取りの手術を説明する必要があり、通常のたるみ取りの際に行なわれる手術は筋皮弁法といわれます。
筋皮弁法とハムラ法の違い
●筋皮弁法
パターン1のような症例に行います。
下瞼ギリギリの部分(下睫毛の下)を切開して、皮膚、筋肉を剥離していきます。
上記が従来行なわれていた目の下のたるみ取りの手術です。
ハムラ法が開発されるまでは、パターン2のような症例に対しては、筋皮弁法の過程で余分な脂肪を除去しておりました。
しかし、目の下のたるみ取りとしての精度は不十分な手術とされていました。それは、脂肪の処理に関しては除去するだけだからです。図からも分かるように脂肪は繋がっており、上から脂肪が落ちてきて再発する可能性があります。
また、突出した脂肪を除去するだけなので、膨らみ部分が軽減するだけで、膨らみの下にある凹みの部分は解消出来づ、目の下を綺麗なフラット状態にすることが出来ません。
当院ではパターン1のような皮膚、筋肉のたるみだけの症例以外に筋皮弁法は行いません。その他の症例については、筋皮弁法を基本として脂肪の構造変化の組み合わせを加えたハムラ法を行っております。
●ハムラ法
パターン2やパターン3のような症例の場合に行います
筋皮弁法に加え以下のような脂肪の処理を行ないます。
上図のように、前方へ突出した脂肪を骨に沿って下方向に移動させ、固定する事により脂肪の膨らみを解消しつつ凹みの部分を滑らかなフラット状態に仕上げます。後は従来通り余った皮膚や筋肉を切除します。
このようにハムラ法は、脂肪の膨らみによるたるみ・クマと余った皮膚の切除まで、全てを解決していく根治手術となります。
●裏ハムラ法
パターン2で皮膚の伸びを起こしていない場合に行います。裏ハムラ法は名の通り、ハムラ法の施術を下まぶたの粘膜(裏)側から行います。
ハムラ法の場合は皮膚側から処置をするため余った皮膚も処理できます。一方、裏ハムラ法は粘膜側からの処置となるため傷が表面に出来ないというメリットがありつつも余った皮膚が弛んだ場合に処置ができません。
目の下のたるみ取りの手術時間
120分
ハムラ法の処置期間・アフターケア
手術当日
【ご来院】
- 患部の状態
- 腫れや内出血を最小限に抑える為、目の下をガーゼとテープで圧迫固定します。
目の下の傷に黒色の糸がつきます。 - アフターケア
- 痛みに対しては痛み止めでコントロールして頂ける程度です。
- 処方箋
- ・抗生剤 ・痛みどめ ・目薬
- 日常生活
- 入眠時は頭を高くして寝て頂く方が腫れの軽減になります。
- 注意点
- 痛みや熱感が強い場合には、アイスノンで冷やしてください。
飲酒は1週間は控えめにしましょう。 - 清 潔
- シャワーを浴びることができますが、圧迫の固定を濡らさないようにしてください。
洗顔はできませんので、濡れタオルなどで清拭してください。
3日目
【ご来院】
圧迫除去
・検診
- 目の下の圧迫除去と、血腫ができていないかの確認をさせて頂きます。
- 清 潔
- ガーゼ圧迫を外してからは水洗いの洗顔が可能となります。
アイメイク以外のメイクが可能となります。(ふき取りメイク落としを使用してください)
5日目
【ご来院】
抜糸
- 患部の状態
- 傷の状態も落ち着いてきます。
- 清 潔
- 抜糸後翌日から石鹸を用いた洗顔が可能となります。
抜糸後翌日から入浴が可能となります。
抜糸後翌々日から創部のメイクが可能となります。
1か月後
【ご来院】
検診
- 患部の状態
- より自然な感じになります。
傷口の赤味も時間の経過と共に目立たなくなり、3か月でほぼ落ち着きます。
3か月後
【ご来院】
検診
- 患部の状態
- ほぼ完成となります。
ハムラ法の傷跡について
目の下の傷跡はとてもキレイに治る部分ですので傷はほとんどわからなくなります。
ただし、切開部は1ヶ月から3ヶ月程、軽い赤みがあります。
7日目よりメイクが可能ですので、1週間程度の休みがあるとよいでしょう。
目の下のたるみ・クマ取りに持続効果のない治療
20代から目の下のたるみ・クマを気にされてご来院される患者様は多くいらっしゃいます。
メスを入れる事に抵抗があり、なるべく簡易的に改善をしたいというのが患者様のご希望として多くあります。しかし、目の下のたるみ・クマについてはメスを入れる事なく効果を持続させることは難しいのが実状です。
以下に挙げる施術は一時的な改善はあっても持続性に欠ける施術治療です。
●下眼瞼除皺術
目の下のしわや皮膚のたるみ(余分な皮膚)を除去することによりたるみ改善を行う施術です。適応の見極めが必要になりますが、目の下に眼窩脂肪の膨らみがある場合にはクマが改善する事はありません。
●レーザー治療
サーマクールやハイフなど、たるみを引き締めるレーザー治療は一時的に脂肪に熱を加えてたるみを改善する治療です。治療後の効果はあるものですが、時間の経過とともに再発するため間隔をあけて繰り返し治療が必要になります。そのため、永続的に治療し続けなければなりません。
●PRP治療
自身の血小板を注入する事でコラーゲンが増生され、しわやたるみに効果があるという治療です。レーザー治療同様、コラーゲンが増生されるのも一時的な事なので、永続的に続ける必要があります。また、効果に個人差はありますが、その金額に対し効果を感じづらい治療です。
●ヒアルロン酸 パッチ(マイクロニードル パッチ)
美容成分で作られた小さな針がパッチと一体化しており、目の下に貼ると美容成分で目の下のたるみ・クマに効果があるというものですが、スキンケアの一部として使用するものであり、眼窩脂肪の膨らみによるクマや窪みの影クマについては効果はほぼないといえるものでしょう。
ハムラ法の症例写真
●症例写真
BEFORE
AFTER
医師の診断
- 今回の患者様は老けて見える目元にお悩みの患者様です。目の下のふくらみは、「くま」や「たるみ」と表現されることが多いのですが、眼窩脂肪と呼ばれる脂肪が原因のことが多く、今回の患者様のようにハムラ法がとても効果的です。
BEFORE
AFTER
医師の診断
- 20代の患者様でもこのような膨らみをお持ちの方は沢山いらっしゃいます。骨格による遺伝で脂肪が落ちてきやすい方もいるため、早めの治療で皮膚が伸びてたるんでしまう事も防ぐことができます。
BEFORE
AFTER
●メイク無し
BEFORE
AFTER
●メイク有り
BEFORE
AFTER
医師の診断
- 1. 目の上のたるみ
彼女の場合もともと二重であったのですが年齢と共にたるみのせいで二重の幅が狭くなってきたので埋没法で二重を拡大しました。ある程度のたるみであれば埋没法(10分程度の手術)で手軽に改善します。 - 2. 目の下のたるみ
彼女の場合目の下のたるみと脂肪の膨らみとその下の窪みがありハムラ法によってたるみの除去だけでなく脂肪の処理と窪みの処理を同時におこないました。難しい手術ではありますが私の得意とする手術です。患者様の満足度も非常に高い手術です。