韓国の脂肪吸引
価格よりも確認してほしいこと
渡韓での脂肪吸引の
メリットとデメリット
理解していますか?
INDEX
PART 01
日本ではなく
韓国のクリニックで
脂肪吸引するのはなぜ?
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韓国は手術費用が安い
日本と比べ韓国の手術費用の相場はかなり安価です。太もも全周をモニター価格でおよそ¥160,000程度で行っているクリニックもあります。基本的には予想される吸引量によって価格が変動するようなので、人によって価格は異なります。
実際にカウンセリングを受けてからでないと確実な金額が分からないというクリニックが多い印象を受けました。
現地の方の料金表と、日本人(外国人)向けの料金表が存在するクリニックもあります。
また、韓国での手術を検討したことのある方ならご存知だと思いますが、韓国で脂肪吸引をおこなうには、施術代に加え交通費・滞在するホテルの宿泊費などが必要となります。
それでも、日本のクリニックで手術を受けるよりかは安く済ませられるケースもあるようです。
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技術力が高い
国全体として見たときに、確かに韓国は日本よりも優れた技術を持つ医師が多いように感じます。
整形大国と呼ばれる韓国は、日本に比べ症例数が多く、採れる脂肪量も多いという印象があるそうです。
しかし、韓国だから症例数が多いと認識することは危険です。当然ですが、医師によって経験値は異なりますし、採れる脂肪量も患者様の体型や医師の技術によって変わります。
また、韓国の症例を見ると、「太ももの吸引量5,000cc」などと書かれていたりしますが、術中の血液や麻酔液が混ざった状態での5,000㏄と、純脂肪のみの5,000ccは全く意味が違います。詳細が分からず5,000ccとだけ聞いて、大量に吸引してくれるのだと判断することは情報が不十分だと言えます。
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韓国は周りの目を気にせず
ダウンタイムを過ごせる日本でも、美容整形に対する偏見は年々少なくなっているように感じますが、まだまだ色濃く残っています。
整形大国と呼ばれる韓国では、お顔や体に糸がついていたり、腫れ・内出血が出ている状態で街を歩いている方も珍しくありません。そのため、わざわざ振り返って見られたり、ジロジロと見つめられることもないので、ダウンタイム中も周りの目を気にせず過ごすことができます。そういった部分も、韓国で美容整形を受けるメリットとして考えられるのではないでしょうか。
PART 02
韓国での脂肪吸引の
デメリット
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人によって価格が異なる
上記でも触れたように、韓国の美容クリニックのほとんどが、採れる脂肪量で価格が変わると書かれており、料金表は参考に過ぎません。
採れる脂肪量といっても、手術後に料金を支払うのではなく、もちろん前払いです。なので、カウンセリング時に予想される脂肪量によって価格が決まるということです。
また、予想していた吸引量に達しなかった場合も返金してもらえなかったという口コミも見られました。
カウンセリング時に契約をせかされることも度々あるようで、その際に「お金が足りない」、「もう一度考えたい」と伝えると、モニター価格やら今日中の契約で〇%OFFだ等の理由を付けて、どんどん金額が下がったという書き込みもありました。結局、「採れる脂肪量によって価格が異なる」のではなく、「支払い能力を見て判断している」部分も少なからずあるのではないでしょうか。
また、クリニック側から「SNSへの投稿は良いけど、今回は特別価格だから価格の公表はしないで」と言われ、美容整形の経過を自由に投稿できるアプリには、そういわれたから価格は載せられませんという投稿が数多く見受けられました。それは、特別価格だからなのではなく、クリニック側の言い値だからという可能性は否定できません。
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言語の壁がある
日本語を話せる通訳がクリニックに在籍している場合と、自身で通訳を雇わなければならない場合がありますが、いずれにしても医師と直接会話ができないということが問題です。自身の希望の仕上がりについてなど、細かいニュアンスが伝わらなかったり、術前術後で言っていることが違う!となった場合も、「説明はしたけれど上手く伝わってなかったのですね」で終わらせられることもあります。中には、しっかりとした説明もなく韓国語で記された書類にサインを求められ、それが実はクリニック優位な内容になっていたということもあるようです。
このように、言葉が分からないからといって、無茶苦茶な同意書にサインを求められることもありますので、簡単にサインはせず通訳さんにしっかりと翻訳してもらう必要があります。
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アフターケアが行き届かない
手術を受けたはいいものの、抜糸日まで韓国に滞在するとなると最低でも1週間、抜糸が遅いところだと2週間の滞在が必要になる場合もあります。
長期滞在は費用面の負担もありますし、抜糸だけ日本で…と考える方も多いようですが、他院での施術の抜糸を引き受けてくれるクリニックはほとんどありません。
下手にアフターケアを引き受けてしまうと、何かトラブルがあったときに責任が取れないため、基本的に取り合ってもらえないと考えるのが妥当です。日本のクリニックと提携しているところもあるようなので、その辺りもしっかりと調べる必要があります。
日本に提携先のクリニックがない場合、手術からしばらく経過した後、何か気になることや問題が出てきた場合も、すぐに海外に行けるわけではないので、迅速な対応をとってもらうことは難しいでしょう。そういった点からは、国内での施術のほうが安心できると言えます。
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本当に脂肪吸引で
細くなったのかが分からないというのも、韓国のクリニックで脂肪吸引をした直後から、食事制限をするよう伝えられたり、食欲抑制剤を1ヶ月分処方され、「絶対に太らないでください」と言われたケースも多く見受けられました。
食事制限に関しては、毎食時に写真をとって送る必要があったと書かれている方もいました。
食欲抑制剤の服用について当院の見解としては、脂肪吸引後は貧血状態になるので、制限をするどころか、しっかりと食事から栄養を採って回復に充てて欲しいというものです。
また、術後すぐは腫れや浮腫みも強く、施術前と比べてどのくらい細くなったかなどは分かりません。その期間にダイエットのようなことをさせると、仕上がった際に細くなっているのは当然なのではないでしょうか。また、術後もダイエットのようなことが必要なのであれば、脂肪吸引のメリットとは何なのでしょうか。
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昨年2020年にも
死亡事故が起きている2020年1月、30代女性が韓国で脂肪吸引と豊胸の手術を受けた際に死亡したと報じられています。手術の途中に激しい苦痛を訴えてしきりに寝返りを打ち、医療陣が鎮痛剤を投与するなどして応急処置を行うこととなったが、酸素飽和度が急激に低下。その後、医療陣は手術を中断して患者を大型病院に緊急搬送したが、その後死亡が確認されたとのことです。
他にも、2020年7月にも同じく30代女性が韓国で脂肪吸引の手術中に心停止。2時間のうちに6回にも及ぶ心臓マッサージが施行されたにもかかわらず、医師は麻酔を追加し手術を続行。その結果、現在まで意識不明の状態が続いているといいます。
どちらも詳しい事情は分かりませんが、最近でも死亡事故が起こっていることは事実です。いくら細くなって綺麗になっても、命を落としてしまえば元も子もありません。当院では開院して15年間、死亡事故は一切起きておりません。
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危険を伴う吸引量
韓国の脂肪吸引は、大量に脂肪を吸引できることが人気の理由の1つです。
国内では、一度に吸引可能な脂肪量が決まっており、それを超える場合は二度に分けて手術をするか、一度で吸引できる量でまんべんなく吸引するかのどちらかを選択することが多いです。しかし、韓国では一度の吸引量が多いどころか、全身脂肪吸引を一度で行うクリニックさえ存在します。
それが韓国の魅力でもありますが、当然脂肪吸引は脂肪だけを吸引するのではなく、脂肪と一緒に大量の血液も失います。採れる脂肪量と失う血液量は比例しているので、脂肪を採れば採るほど貧血状態になります。そのため、韓国で脂肪吸引中に重度の貧血状態に陥り、病院に搬送され輸血を行ったという書き込みもあります。
また、術後吸引量を伝える際に、この失った大量の血液も含んだ量を伝えているクリニックもあります。麻酔液や血液を含まない純脂肪を確認することと、実際に採れた脂肪を目で確認することがポイントです。
術後に、実際に採れた脂肪を確認したいと伝えても、既に破棄してしまったと言われ、見せてもらえなかったということもあるようなので、術前にしっかりと確認したい旨を伝えることが大切です。
命に関わる手術なので、海外での手術を希望する場合は、慎重に検討していただきたいと思います。
PART 03
まとめ
韓国での脂肪吸引は、日本と比べ平均的に価格が安く、一度に大量の脂肪を吸引できるため、大幅なサイズダウンを望む方や低価格での手術を希望される方には大変魅力的だと思います。
先述の通り、整形大国と呼ばれることもあり、美容整形の歴史も長く、技術面も日本と比べて長けている部分もあるかと思います。
しかし、当然ながらメリットだけではないので、慎重に検討していただき、より多くの方々が安全に満足できる結果になることを願っています。