失敗?二重埋没法の糸が出てきたときの原因や失敗例と対処法
2021.12.04
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二重埋没法は糸で皮膚を止めて二重を作る手術ですが、しっかり埋没できていないと瞼の裏側に固定する糸が出てきてしまう事があります。
当記事では、二重埋没法の術後のトラブルでよくある、瞼から糸が出てしまうなどの失敗の原因や回避方法について解説しています。
実際に埋没法の施術を受け、これって失敗?と不安に思っておられる患者様や、今後埋没法の施術を検討されている方は是非最後までご覧ください。

Contents
二重埋没法で瞼から糸がでてきた患者様からのお悩み相談
※患者様からのご相談より

今回の患者様のお悩みは「3年前に二重埋没法で二重の手術をしたが、糸のようなものがでてしまっている」という状況ですね。
しっかり瞼の皮膚の下に埋没させないと、瞼の結び目部分がポコッとなってしまいます。
更に埋没の状態が悪いと、今回のケースのように糸が出てきたリ、腫れなどの感染の原因にもなります。以下、二重埋没法に起こりうる術後の症状や手術の奥深さについて私、総院長竹江が詳しく解説いたします。
二重埋没法とは?使用する糸や抜糸について
二重埋没法の手術方法

二重埋没法の手術は、瞼の中に糸を縫い付けることによって二重の仕組みを作り上げる手術です。
切開を伴わないのでダウンタイムが短く、患者様にとっては手軽に受けられる二重整形と言えます。
二重埋没法はナイロン糸を使用
ナイロン糸は最も組織反応が少ないとされている糸で、体内においては限りなく安全であると言えますが、異物に値するものなので、わずかながらの組織反応は起こり得ます。

組織反応とは、体内で異物と認識されたものを排除しようとする生体が起こす反応です。
異物と認識したものの周りを瘢痕組織で覆うようにして周りから異物を隔離する生体機構が働くのです。
当院では、埋没法に黒い糸を使用します。他院では白や透明な糸を使用しているクリニックもあります。
中には、透明な糸であればバレにくいなどの理由で、オプション料金を取るようなケースがありますが、しっかり瞼の中で埋没できていれば問題ないので、不要なオプションには注意しましょう。
二重埋没法で抜糸は基本的にしない
二重埋没法は、糸で二重の仕組みを作る手術ですのでもちろん術後抜糸は行いません。
ですが、埋没法を行った後に二重の仕上がりが気になって修正をしたい場合や、元の一重に戻したい際には抜糸を行うこともあります。抜糸後には、腫れや内出血が1週間ほど生じることがあります。
再度埋没法を行う際に、抜糸が必要かどうかの基準として「前の埋没が取れているか?取れていないか?」がポイントになります。
糸が完全に取れてしまっている場合には、お好きな幅で埋没法を掛け直すことが可能です。また、同じ幅での掛け直しやより広い幅にしたい場合にも、抜糸は不要です。
一方、糸が残っていて、二重幅の変更や微調整が必要な場合には抜糸を行ってから留め直します。
理由としては、前の埋没の幅やクセに引っ張られてしまうため、1度抜糸が必要だからです。
基本的に糸は出ることはない
埋没法の術後、基本的に目元から糸が出ることはありません。
糸によって二重の仕組みを作っていきますが、糸を結ぶ際には瞼の皮膚の表面や眼球側に出ないように、瞼の中でしっかり確実に埋没させるからです。
糸が出てしまうということは、皮膚の表面近くで皮膚を巻き込んで留めてしまっているなどの原因が挙げられます。
二重埋没法の持続期間は個人差が大きい
埋没法では、半永久的な二重を作ることはできません。
いつかは二重が取れてしまったり、二重のラインが薄くなってしまう可能性があります。埋没法の手術の特性上、糸が緩んだり取れてしまうことは致し方ないことなのです。
また、術式や医師の技術で改善されるということではない、ということはまずご理解ください。
ですが、二重の持続期間については個人差があります。
というのも、瞼が厚ぼったい方、幅の広い二重にされた方に関しては、わずか半年で取れてしまうケースもあります。
一方で、取れにくい方ですと10年ほど埋没法が持続する場合もありますので、どのくらいで埋没法が取れてしまうということは、一概には言えないのです。
二重埋没法の手術で起こりうる症状とは?
埋没法の糸の結び目の周りには、わずかながらですが、瘢痕組織が結び目を覆うように形成されています。(もちろん通常、問題のない事ですのでご安心下さい)
埋没の糸が、皮膚内にしっかり埋め込まれていれば、問題が起こるようなことはありませんが、皮膚内にしっかり埋没されていない場合は、皮膚のすぐ下に結び目があるため、結び目の周りの瘢痕組織が表面からポコッと盛り上がってしまう事になります。
また、埋没法の糸があまりにも皮膚の浅いところに留まっている場合には、生体機能(身体の中で起こる組織的反応)として、その糸を排除しようという機能が働き、瞼の外に糸が飛び出してきます。
※瘢痕組織(はんこんそしき)とは
欠損した組織が、本来の細胞や組織によって補充されず、その代わりに置き換わった結合組織のことを示します。
このような場合、ナイロン糸が外気と接触している事になるため、ナイロン糸が感染源となり、炎症や感染を起こすことになります。
二重埋没法の糸が出る原因と取れやすいケース
医師の技術・術式による影響
糸が出てしまう原因として、まず医師の技術に問題が挙げられます。
先述のとおり、皮膚の巻き込んで留めてしまうと糸が出てしまうリスクがあります。
また、皮膚の表面近くで糸を結ぶ術式においても、術後にボコッとしてしまう可能性があるので注意が必要です。
糸の留め方が緩い
埋没法が取れやすい原因として、まず糸の留め方が緩い場合が挙げられます。
逆に糸の縛り具合が強いと、食い込みが強くなってしまい術後の腫れも強く出てしまいます。
ですので、適切な位置と強さで糸を留めることがまず大切になってきます。
目元の骨格やバランスに合わない二重にする
患者様の中には、幅の広い二重をご希望される方も多くいらっしゃいます。
もちろん幅の広い二重が合う方もいらっしゃいますが、元々の骨格や目元のバランスに合わない幅の広い二重にしてしまうと、取れやすい傾向になります。
また、目の上にくぼみがある場合も取れやすくなります。
目をよくこすってしまう
埋没法をした部分を強くこすってしまうことで、取れてしまうケースもあります。
例えば、花粉症やアトピー性皮膚炎などで目をよくこすってしまった方は、取れやすい傾向です。
埋没法の術後は、強くこすらないようにご注意ください。
二重埋没法の糸が出てきた(取れた)時の対処法
万が一、埋没法の糸が出てきてしまった場合について解説いたします。
状況を確認
まずは、どこから糸が出てしまっているのか確認する必要があります。
瞼の表から糸が出ているケース
瞼の表側から糸が出ている状態ですと、細菌などによって感染症や炎症に繋がる可能性があります。
糸が出ている部分を、むやみに触らないように注意してください。
瞼の裏から糸が出ているケース
瞼の裏側はすぐ眼球になります。糸が出てしまっていると、眼球を直接傷つけてしまうリスクがあります。
万が一、目の裏側に違和感や痛みを感じる場合には、清潔な状態の手で確認するもしくは、触らずにすぐにクリニックに相談しましょう。
早急にクリニックに相談
糸が出てしまった場合には、とにかく急いでクリニックに相談、診察をしてもらいましょう。
放置してしまえば、瞼の皮膚の炎症や感染症のみでなく、大切な目にも影響を与えてしまいます。
クリニックで抜糸
クリニックでドクターに、出てしまっている糸を抜糸してもらいましょう。
抜糸後は、腫れや内出血などダウンタイムがありますので理解しておきましょう。
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二重埋没法の糸についてのよくある質問
埋没法術後の黒い点は糸?
当院では、黒い糸を使用しています。
他院では、透明の糸など使用している場合もございますので、クリニックによって異なります。
埋没法で出てきた糸は放置でもいい?
埋没法の糸が出てきてしまった場合には、すぐにクリニックに相談して診察してもらうようにしましょう。
放置しておくと皮膚の炎症や感染症のリスクが高まるほか、眼球を傷つけてしまうリスクもあるため、できるだけ早めの受診をおすすめします。
埋没法の糸が切れたらどうなる?
埋没法で使用されるナイロン糸はかなり細い糸ですが、外科手術でも使用されるほど丈夫にできています。
ですので、余程のことが無い限り糸が切れることはありません。
埋没法の糸が出てきた(取れた)時のやり直し修正について
埋没法の糸が出てきてしまった場合、まずは出ている糸を除去することが最優先です。
その際には、腫れや内出血が伴うことがありますので、1度経過を見ていただきます。
その後、改めてシミュレーションを行い、二重にしたい位置で埋没法をやり直していきます。
二重埋没法の糸による術後の症状について
二重埋没法の手術後に感染反応が起きた場合の対応について
上記のように、ナイロン糸が外気と接触したために炎症や感染反応が起きた場合は、まず縫い付けた糸を抜糸する必要があります。
感染源となっている原因のナイロン糸を除去すれば感染は治ります。
そして、症状が落ち着いた後に再度二重埋没法を行う事になるかと思います。
通常なら、手術を行った病院で処置を行って頂きましょう。

その際の抜糸や、再手術の費用は無料で行って貰えるものなのでしょうか??

稀に、そのような際に金額が発生するクリニックもあるかもしれません。しかし、この場合に関してはクリニック側が無償で処置するのが当たり前ではあるかと思います。
もし、金額が発生するようなときは強く主張するようにしましょう。
二重埋没法は簡易的な手技でも、実は奥深い手術である
美容外科の手術は多義にわたっており、簡易的な手術から難易度の高い手術まで様々です。
私自身、かなり難しい手術も行っておりますが、その中で二重埋没法は簡易的な手術の部類です。
ただ二重にすれば良いと考えるクリニックであれば、二重埋没法の手術はとても簡単で、新人医師に担当させるというのが当たり前になっていることにも納得できます。
しかし、手術に対してどのように向き合っているかが重要であり、手技的には簡易でも、とても奥の深い手術であると認識しております。
今回のように糸をしっかり埋没させることを考えたり、完璧な仕上がりを求めると、とても奥の深い手術なのです。
また、万が一瞼から糸が出てしまった場合は、
・手術を行ったクリニックへ相談し、抜糸をしてもらう。
・金額が発生すると言われた場合は強く主張する。
上記を心得たうえで、失敗しないための当院の工夫を解説いたします。
【他院修正可】水の森美容クリニックで行っている二重埋没法の工夫
当院では、他院で行った埋没法の修正にも対応しています。
「他院で受けて満足がいっていない方」や「二重の幅を変えたい」など、気になることがあればお気軽にご相談ください。
目元の状態やお顔全体のバランスを改めて確認させていただき、最適な仕上がりをご提案させていただきます。
【目を閉じた際、埋没した糸の盛り上がりが出ないようにする工夫】

二重埋没法では上記の図のように、瞼に糸を縫い付けます。
縫合の手順は以下のようになります。




当院の工夫では、AからBに糸を通し結ぶ際に、皮膚や皮下組織を巻き込まないように、専用器具を用いておこなっております。
当院で徹底している5つのポイント
①いかに腫れを抑えられるか
②糸をしっかり埋没させる
③左右差を出さないようにする
④骨格的に自然なラインを見極めるためのデザイン
⑤シミュレーション技術
上記以外にもまだまだありますが、わずか10分ほどの手術の中に、細かいこだわりや工夫が詰まっております。それだけ奥深い手術であるという事です。
厳しいトレーニングを積んだ医師のみが担当する施術である
一般的に、二重埋没法の手術は簡易的な手術の部類に入るため、どのクリニックでも新人医師が対応しているケースが多いように思えます。
私も、美容外科医になったばかりのころ、まず初めに担当した手術は埋没法の患者様でした。
はじめの1年で沢山の手術を経験しました。
しかし、15年経過した今でも、二重埋没法の手術というものは奥深いものと感じ、様々な工夫を加え細心の注意を払って手術を行っております。
厳しいトレーニングを積み、二重埋没法の奥深さを追求し、当院の技術をマスターした医師のみが施術を担当するようにしております。
先述の通り、二重埋没法の手術は手軽な美容整形ではありますが、非常に奥深いものだと認識しています。医師の技術力の高さはクリニックを選ぶ重要なポイントです。
安易な判断は避け、信頼のおけるクリニック・医師を探し、納得のいく手術を受けるようにしましょう。
水の森美容外科での二重埋没法の症例


【二重埋没法の料金・リスク・副作用】
施術費用・・・¥65,890(税込)
リスク・副作用・・・【痛み・熱感・ゴロゴロ感・腫れ】…1~2週間程度


【二重埋没法の料金・リスク・副作用】
施術費用・・・¥67,980(税込)
リスク・副作用・・・【痛み・熱感・ゴロゴロ感・腫れ】…1~2週間程度
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二重埋没法についてよくある質問
Q. 二重埋没法では、どんな糸を使っていますか?
A. ナイロン糸を使用します。当院では黒い糸で、他院では白や透明な糸を使用するクリニックもあります。ただし、バレにくいといった理由で透明な糸に対してオプション料金を請求してくるクリニックもあります。
Q. 埋没法の術後、糸が出てしまう原因は何ですか?
A. 皮膚の表面近くで、皮膚を巻き込んで留めてしまっていることが考えられます。
Q. 埋没法が取れやすくなってしまう原因は何ですか?
A. 次のような原因が挙げられます。糸の留め方が弱い・目元の骨格やバランスに合っていない・目をよくこすってしまう
2021.12.04
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この記事の監修医情報

水の森美容クリニック
総院長 竹江渉
<経歴>
- ・平成10年 東京医科大学医学部卒業
- ・平成18年2月 水の森美容クリニック開院
<所属学会>
- ・日本美容外科学会正会員
- ・日本美容外科医師会正会員
- ・麻酔科標榜医
- ・BOTOX VISTA®認定医
- ・ジュビダームビスタ®認定医
目から糸?
3年前にプチ整形で二重にしたのですが
昨日瞼がかゆくて、今日見たら少し腫れていたのですが、痛みがなくものもらいじゃないのかなと、 目をよく見たら
目やにが溜まる所から、透明に近い糸みたいなのが0.5ミリぐらい出ているんです。
これって瞼に縫い込んでいた糸が切れて
瞼の中から出てきてしまったという事でしょうか?
明日仕事帰りクリニックへいくのですが、それまで不安で気になって仕方ありません。
どうしたら良いでしょうか。